目次
子育てしやすいまちって、どんなまちでしょうか。
保育料が安いまち。
子どもの医療費を支援しているまち。
公園が充実しているまち。
教育環境が整っているまち。
どれも大切です。
しかし、子育て世代の暮らしは、一つの制度だけで成り立っているわけではありません。
朝、子どもを送り出す。
仕事へ行く。
保育園や学校から連絡が来る。
買い物をする。
子どもを遊ばせる。
病気になれば病院へ行く。
困った時には誰かに相談する。
こうした毎日の積み重ねが、「このまちは子育てしやすい」という実感につながります。
だから私は、子育て支援を一つひとつの制度だけで考えるのではなく、子育て世代の「暮らし全体」から考えることが大切だと思っています。
制度があることと、「子育てしやすい」は同じではありません。
行政には、さまざまな子育て支援制度があります。もちろん、制度を充実させることは重要です。
しかし、制度があっても知られていない。
申請方法が分かりにくい。
必要な時に使えない。
相談先が分からない。
そうなれば、制度をつくっただけで終わってしまいます。
大切なのは、「制度があります」ではなく、子育てしている方が「助かった」「使いやすかった」「安心できた」と実感できることです。
ここでも、政策は「やったか」ではなく、「暮らしがどう変わったか」まで見る必要があります。
「岩国で子育てしたい」
そう思えるまちへ
子育て政策で大切な視点
制度を見るのではなく、「暮らし」を見る。
働く。預ける。学ぶ。遊ぶ。相談する。暮らす。一つひとつをつなげて考えることが、子育てしやすいまちにつながります。
「時間」の負担も、子育ての負担です。
子育て世代にとって、お金と同じくらい大切なのが「時間」です。
仕事を休んで市役所へ行く。
何枚もの書類を書く。
同じような情報を何度も提出する。
どの制度が使えるのか自分で探す。
一つひとつは小さなことでも、仕事や家事、育児の中では大きな負担になります。
だからこそ、オンラインでできる手続きを増やす。申請を分かりやすくする。必要な情報へたどり着きやすくする。窓口へ行かなければならない手続きを減らす。
こうした行政の改善も、私は立派な子育て支援だと考えています。
子育て支援は、給付や補助だけではありません。「時間を返すこと」も、大切な支援の一つです。
- 保育
- 教育
- 医療 など
- 手続き
- 移動
- 待ち時間
- 相談
- 情報
- 孤立
お金 × 時間 × 安心
暮らし全体を支える子育て政策へ
子どもを育てることを、家庭だけの責任にしない。
子育ての中心にいるのは、もちろん家庭です。しかし、すべてを家庭だけで抱える必要はないと考えています。
学校。
保育園や幼稚園。
地域。
行政。
企業。
スポーツや文化活動。
さまざまな人や組織が関わることで、子どもたちの成長を支えることができます。
そして、親が困った時に相談できる。
子どもが学校や家庭以外にも居場所を持てる。
地域に見守ってくれる人がいる。
そうしたつながりが、子育てする家庭の安心にもつながります。
Vol.7でお伝えした「子どもの居場所」も、こうした子育て環境をつくる大切な一つです。
「選ばれるまち」には、理由があります。
人口減少が進む中、これからの自治体は、「住んでもらう」だけではなく、「住み続けてもらう」「子育ての場所として選んでもらう」という視点が、さらに重要になります。
仕事がある。
安心して子どもを預けられる。
教育環境がある。
子どもが挑戦できる。
困った時に相談できる。
地域とのつながりがある。
こうした環境が重なって、「ここで子どもを育てたい」という選択につながっていきます。
子育て政策は、子育て世代だけのための政策ではありません。
子どもが育つ。
家族が暮らし続ける。
地域に人がいる。
地域経済が続いていく。
そして、次の世代へまちがつながる。
子育て環境を良くすることは、岩国の未来そのものへの投資だと私は考えています。
だからこそ、「何が本当に必要か」を見ていく。
子育て支援も、制度を増やせば増やすほど良いとは限りません。
どんなことで困っているのか。
どの制度が利用されているのか。
必要な人に届いているのか。
利用した人の負担は本当に減ったのか。
子育て世代が何を感じているのか。
こうした数字と声の両方を見ながら、必要な政策を考え、成果を確認し、改善していくことが大切です。
「子育て支援をやっています」ではなく、「子育てしやすくなった」までつなげる。私は、そこにこだわりたいと考えています。
私が目指す岩国
私は、「子育て支援制度が多いまち」だけを目指しているのではありません。
目指したいのは、子育てをしている方が日々の暮らしの中で、「岩国で子育てしてよかった」と実感できるまちです。
そして、これから子どもを持つ世代にも、「岩国で育てたい」と思ってもらえるまちです。
子どもへの投資は、一つの制度をつくって終わるものではありません。
働くこと。
預けること。
学ぶこと。
遊ぶこと。
相談すること。
暮らすこと。
その一つひとつを、子育て世代の目線から見直していく。
子どもたちの未来と、子育てする家族の毎日。その両方を支えられる岩国を目指していきます。
今回のポイント
- 子育てしやすさは、一つの制度では決まらない
- 「制度」ではなく、子育て世代の「暮らし全体」から考える
- お金だけでなく「時間」と「安心」の負担も減らす
- 家庭だけで抱えず、地域全体で子どもの成長を支える
- 「制度がある」から「子育てしやすくなった」へ
「制度がある」ではなく、「子育てしやすくなった」へ。
子育て世代の「暮らし全体」から政策を考える。
執筆
瀬村 尚央(せむら ひさお)
岩国市議会議員
Vol.9
教育への投資は、未来への投資
子どもたちが社会へ出る時、今と同じ仕事、今と同じ技術、今と同じ社会とは限りません。では、これからの時代を生きる子どもたちに、どんな力を育んでいく必要があるのか。次回は、私が考える「教育への投資」についてお伝えします。
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