瀬村尚央 政策コラム Vol.12

まち全体を、子どもたちの学びの場へ

学びは、学校の中だけにあるものではありません。

通学路。地域の人との挨拶。自然や歴史。スポーツや文化。働く大人との出会い。

子どもたちが毎日過ごす「まち」そのものにも、たくさんの学びがあります。

瀬村尚央第2章子どもへの投資約5分
目次

通学路にも、学びがあります。

学校へ向かう、いつもの道。

そこにも、子どもたちの学びがあります。

近所の人と挨拶をする。

季節によって変わる草木を見る。

雨の日に水が集まりやすい場所を知る。

交通量の多い道路で、安全について考える。

昔からある建物や地域の風景に触れる。

一見すると、勉強とは関係のないことに見えるかもしれません。

しかし、自分が暮らしている地域を知ること。

人と関わること。

自然の変化に気づくこと。

安全について考えること。

これらも、子どもたちが社会の中で生きていくための大切な経験です。

私は、子どもの学びを「学校の中だけ」で考えなくてもいいと思っています。

もちろん、学校は教育の大切な土台です。

誤解してほしくないのは、「学校より地域が大切」という話ではありません。

学校では、先生方が日々、子どもたち一人ひとりと向き合い、基礎学力をはじめ、集団生活やさまざまな学びを支えてくださっています。

その学校教育を大切な土台としながら、家庭や地域にも学びの機会を広げる。

私は、それによって子どもたちの世界をさらに広げることができると考えています。

図解でわかる子どもの「学びの場」を、まち全体へ。学校を土台に、子どもの世界を広げていく。
まち全体日常そのものが・学びにつながる通学路自然歴史仕事地域課題
地域人と出会う・体験する・挑戦する寺子屋スポーツ文化地域行事
学校・家庭学ぶ・安心する・基礎を身につける
子ども一人ひとりの・興味・可能性

広がっても、中心にあるのは学校という土台。学校から離れるのではなく、学校を土台に学びが広がる。

  • 学校
  • 家庭
  • 地域
  • まち

子どもの世界が広がる

未来の選択肢が広がる

私が考える「学びの場」

学校を土台に、まち全体へ。

教室で学ぶ。地域で出会う。体験する。挑戦する。日常の中で気づく。

さまざまな学びがつながることで、子どもの世界と選択肢は広がっていきます。

「いつものまち」が、教材になる。

例えば、地域のお祭りに参加する。

そこでは、地域の歴史や文化を知ることができます。

スポーツをする。

そこでは、技術だけではなく、仲間と協力することや、負けた時にどう向き合うかを学びます。

地域で働く大人から話を聞く。

そこから、「こんな仕事があるんだ」「こんな生き方もあるんだ」と気づくことがあります。

地域の課題について考えることも、社会の仕組みを知るきっかけになります。

教科書で学んだことと、自分が暮らす地域がつながった時、学びはより身近なものになります。

日常の中にも、学びがある。
通学路
  • 安全
  • 自然
  • 地域を知る
地域行事
  • 歴史
  • 文化
  • 世代交流
スポーツ・文化
  • 挑戦
  • 協力
  • 表現
地域の仕事
  • 働くこと
  • 将来を知る
地域の課題
  • 考える
  • 話し合う
  • 社会を知る

まちでの「経験」が、学校での「学び」とつながる。

私自身も、地域の中でその可能性を感じてきました。

Vol.11でもお伝えしましたが、私は「装港寺子屋」の実行委員長として、地域の子どもたちと関わる活動を続けています。

装束小学校が休校となった今も、寺子屋を続けています。

それは、学校がなくなったからといって、地域と子どもたちとのつながりまでなくしてはいけないと思うからです。

寺子屋で大切なのは、勉強することだけではありません。

地域の大人と話す。

違う学年の子どもと過ごす。

地域のことを知る。

新しいことを経験する。

そうした姿を実際に見てきたからこそ、私は、地域には子どもたちの学びを広げる力があると感じています。

子どものために、新しいものを全部つくる必要はありません。

「まち全体を学びの場にする」というと、新しい施設や事業をたくさんつくる話に聞こえるかもしれません。

私は、そうは考えていません。

岩国にはすでに、地域の施設があります。

企業があります。

スポーツや文化があります。

地域団体があります。

自然があります。

歴史があります。

そして、さまざまな経験を持った人がいます。

大切なのは、今あるものを子どもたちの学びや体験につなげる視点です。

行政がすべてを直接行うのではなく、学校。家庭。地域。企業。団体。それぞれの強みを活かし、必要なところを行政がつないでいく。

新しい「箱」をつくる前に、地域にある「力」を活かす。

私は、その発想を大切にしたいと思っています。

通学路を考えることも、「子どもへの投資」です。

そして、まち全体を子どもの成長という視点で見ると、これまで別々に見えていた政策もつながってきます。

例えば、通学路。

道路行政として見れば、道路や交通安全の問題です。

しかし、子どもの視点から見れば、毎日歩く「生活の場」でもあります。

安全に歩けるのか。

地域の人に見守られているのか。

安心して学校へ通えるのか。

子どもへの投資は、教育や子育てという名前の付いた予算だけではありません。

道路。防災。公園。公共交通。地域コミュニティ。

さまざまな政策が、子どもの育つ環境につながっています。

だから私は、行政の縦割りだけではなく、「子どもがどう暮らしているか」という視点から政策を横につないで考えることが重要だと思っています。

「子どもへの投資」は、教育政策だけではない。

子どもの育つ環境

教育
道路・通学路
防災
公園・居場所
公共交通
地域コミュニティ

政策を「担当部署」で分けるだけでなく、子どもの暮らしからつなげて考える。

子どもへの投資が、岩国の未来につながる。

Vol.7から、子どもの居場所。子育て環境。教育。挑戦。地域とのつながり。について考えてきました。

一見すると、それぞれ違う政策に見えます。

しかし、すべてに共通しているのは、子どもたちの「選択肢」と「可能性」を広げることです。

安心して過ごせる場所がある。

やってみたいことに挑戦できる。

さまざまな人と出会える。

自分の地域を知る。

将来を自分で選べる。

その一つひとつが、子どもたちの未来につながります。

そして、今の子どもたちは、10年後、20年後には社会を支える世代になります。

子どもの可能性を広げることは、岩国の可能性を広げることでもある。

だから私は、子どもへの取り組みを単なる「支援」ではなく、未来への「投資」と考えています。

私が目指す岩国

私は、子どものための事業をただ増やしたいわけではありません。

目指したいのは、子どもが育つ「環境」そのものをより良くしていくことです。

家庭で安心できる。

学校で学べる。

地域に居場所がある。

挑戦できる。

いろいろな大人と出会える。

安全にまちを歩ける。

自分の暮らす地域を知ることができる。

そして、自分の未来を自分で選べる。

子どもへの投資とは、子ども向けの政策だけを増やすことではありません。

子どもの目線から、まち全体を見直していくこと。

私は、それが本当の意味での「子どもへの投資」だと考えています。

子どもたちが、「岩国で育ってよかった」と思えるまちへ。

そして、その子どもたちが大人になった時にも、「このまちとつながっていたい」と思える岩国へ。

子どもたちの可能性を広げることから、10年後、20年後の岩国をつくっていきます。

今回のポイント

  • 学校を土台に、地域や日常にも学びの機会を広げる
  • 通学路や地域行事など「いつものまち」にも学びがある
  • 新しい施設だけでなく、地域にすでにある人・場所・経験を活かす
  • 教育・道路・防災などを「子どもの暮らし」から横につなげて考える
  • 子どもの可能性を広げることが、10年後、20年後の岩国につながる

「子どもへの投資とは、子ども向けの事業を増やすことだけではない。子どもが育つ『まちそのもの』を、より良くしていくこと。」

子どもの目線から、岩国の未来を考える。

執筆

瀬村 尚央(せむら ひさお)

岩国市議会議員

CHAPTER 2 COMPLETE

子どもへの投資

居場所。子育て。教育。挑戦。地域とのつながり。第2章では、子どもたちの「選択肢」と「可能性」をどう広げていくのかを考えてきました。

次回からは、子どもたちが大人になった時にも「岩国で挑戦したい」と思えるまちへ。第3章「挑戦する人への投資」が始まります。

第3章 挑戦する人への投資

Vol.13

若者が「帰りたい」と思える岩国へ

進学や就職で、一度岩国を離れる。それ自体が問題なのではありません。大切なのは、外で経験を積んだ若者が、「岩国に帰る」という選択肢を持てること。では、若者が帰りたいと思えるまちには何が必要なのか。次回から、「挑戦する人への投資」を考えていきます。

近日公開

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10年後、20年後の岩国に責任を。

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