瀬村尚央 政策コラム Vol.23

人口減少時代の地域づくり

人口が減っても、一人ひとりの暮らしの価値は減らない。

だからこそ今、何を守り、何を変えていくのか。

地域の未来を、一緒に考える必要があります。

瀬村尚央第4章地域への投資約4分
目次

人口が減ることより、考えるべきこと。

人口減少は、岩国市にとっても避けて通れない課題です。人口が減れば、地域を支える働き手も減り、公共施設や道路などを維持する負担は大きくなります。

しかし私は、人口が減ることだけを問題にするべきではないと考えています。本当に考えるべきなのは、人口が減っていく中でも、どうすれば安心して暮らし続けられる地域をつくれるか、ということです。

人口が減っても、そこに暮らす一人ひとりの生活の大切さは変わりません。

人口が減っても、暮らしの価値は減らない。

変化する時代の中で、守るべきものは何か。そのために、変えるべきものは何か。

「今あるもの」をすべて守ることが、正解なのか。

地域には、道路。公共施設。集会所。学校。さまざまな暮らしの基盤があります。どれも、地域の歴史や思い出が詰まった大切なものです。

しかし、利用する人が減り、施設が古くなり、維持管理の負担が増える中で、すべてを同じ形で残し続けることは簡単ではありません。

だからといって、利用者が少ないから廃止する。人口が少ないから後回しにする。そんな単純な判断も正しいとは思いません。大切なのは、建物や制度そのものではなく、それが支えてきた暮らしの機能をどう残していくかです。

守るものと、変えるもの。施設や仕組みの形ではなく、その先にある暮らしを考える。

これまでの形

  • 公共施設
  • 地域の活動
  • 行政サービス
  • 生活インフラ

見直す視点

  • 共同利用
  • 柔軟な運営
  • 地域に合った方法

守りたい暮らし

  • 安心して暮らせる
  • 必要なサービスを受けられる
  • 人とつながれる
  • 次の世代へ引き継げる

「同じ形で残すこと」と、

「暮らしを守ること」は違う。

地域によって、必要な答えは違う。

岩国市には、市街地もあれば、山間部や沿岸部もあります。人口構成も、生活環境も、地域が抱える課題も異なります。ある地域でうまくいった方法が、別の地域でもうまくいくとは限りません。

だからこそ、市内すべてを同じ基準だけで判断するのではなく、地域ごとの実情を丁寧に把握する必要があります。そして、行政の都合だけで結論を出すのではなく、そこに暮らす人たちと一緒に考えていく。私は、その過程こそが地域づくりには欠かせないと思っています。

「維持する費用」だけでなく、「失う影響」も考える。

公共施設や行政サービスには、維持するための費用がかかります。その費用を検証することは、当然必要です。しかし、数字だけで判断してしまうと、見落とすものがあります。

例えば、身近な施設がなくなった時、高齢者の外出が難しくなるかもしれません。地域の集まりが減るかもしれません。子どもたちの活動場所が失われるかもしれません。

だから私は、「いくらかかるのか」だけでなく、「なくなったら、何が困るのか」という視点も大切にしたい。限られた財源だからこそ、費用と暮らしへの影響の両方を見る必要があります。

判断するための、2つの視点。
維持するための負担
運営費修繕費担い手将来の負担
なくなった時の影響
生活の不便地域のつながり安全・安心次世代への影響
どちらか一方ではなく、両方を見て判断する。

地域の未来を、地域と一緒につくる。

人口減少時代の地域づくりは、行政だけで答えを出せるものではありません。地域で暮らす人。地域活動を支える人。事業者。子育て世代。若い世代。さまざまな立場の声を聞きながら、これからの地域に何が必要なのかを考える。

もちろん、すべての希望をそのまま実現できるわけではありません。だからこそ、行政には、判断の理由を説明し、選択肢を示し、地域と対話を重ねる責任があります。

「決まったことを伝える」のではなく、「決める前から一緒に考える」。そんな地域づくりを進めていきたいと思います。

私が目指す岩国

私は、人口が減っていくからといって、地域の未来まで諦める必要はないと思っています。ただし、何も変えずに今の暮らしを守り続けることも、簡単ではありません。

だからこそ、本当に守るべきものを見極め、必要な仕組みは見直し、地域の実情に合った方法を考える。そして、その判断を次の世代に先送りしない。

人口が減っても、安心して暮らせる。地域に誇りを持てる。ここに住み続けたいと思える。そんな岩国をつくるために、私は、変える勇気と、守り抜く責任の両方を大切にしていきたいと考えています。

今回のポイント

  • 人口が減っても、一人ひとりの暮らしの価値は変わらない
  • 施設や制度の形ではなく、暮らしの機能を守る
  • 地域ごとの実情に合わせて、方法を考える
  • 維持費だけでなく、失った時の影響も検証する
  • 行政だけで決めず、地域と対話しながら未来をつくる

「守るべきものは守る。そのために、変えるべきものは変える。」

10年後、20年後の岩国に責任を。

執筆

瀬村 尚央(せむら ひさお)

岩国市議会議員

Vol.24

住み続けたくなる岩国へ

道路。防災。地域コミュニティ。公共交通。人口減少時代の地域づくり。ここまで考えてきた地域への投資を振り返りながら、「住み続けたくなる岩国」とはどんなまちなのか。第4章の最後に、私の考えをお伝えします。

近日公開

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10年後、20年後の岩国に責任を。

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